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日本, 旅記, 喫食, 些事

鳴門

鳴門

18歳で徳島を出た。 小さな地方都市とはいえ、自転車で行ける範囲しか知らない僕にとって故郷は知らない場所ほうが多い。 となりの鳴門市に至っては、ほぼ未踏の地だった。 鳴門には、上京してこの仕事を始めてから今回で3、4度訪 […]

29 10月
2020

nakata

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18歳で徳島を出た。
小さな地方都市とはいえ、自転車で行ける範囲しか知らない僕にとって故郷は知らない場所ほうが多い。
となりの鳴門市に至っては、ほぼ未踏の地だった。

鳴門には、上京してこの仕事を始めてから今回で3、4度訪れたことになる。
徳島空港から帰省のときとは逆方向に向かい、鳴門市内で数日過ごし、実家に寄らず東京に帰る。不思議な感じがする。
渦潮、お遍路、酒蔵、徳島ラーメン、リゾートホテルなど、プライベートでは見向きもしない故郷の観光地へ立ち寄るというのはなんとも変な気分だ。

ともあれ、なにより、仕事はさておき、驚いた。とにかく人が多い。
ホテルは妙齢のご婦人方で溢れかえっており、エレベーターは2度見送るありさまである。
すべてはGoToキャンペーンの影響に他ならない。
ホテルのスタッフは完全にパニック状態で、チェックイン早々撮影スタッフの部屋のドアが開かないなどトラブルがいくつかあった。
経営者は安堵しているかもしれないが、現場は大混乱、客は不満だらけである。
それでも壊滅的な旅行、航空業界にとっては救いの手なのかもしれない。
キャンペーンが終わり、潮が引くように全国の観光地がゴーストタウンにならないことを祈るばかりだ。

初日の夜、寿司屋に入った。
鳴門鯛、ぼうぜ(エボダイ)、ハゲ(カワハギ)、赤足エビ(紀伊水道から瀬戸内海にかけて生息する、車海老の一種。火を通すまえから足が赤い)、海藤花(タコの卵)。
どれも幼少の頃から慣れしたんだ味だが、職人の手にかかると素性に磨きがかかる。
ぼうぜの〆具合や、一尾潰して握ってもらったハゲなどは特に秀逸だった。

早朝、ホテルの窓から淡路島がくっきりと見えた。
今日も晴れる。


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